●探偵の誤算●

幸島大史は思う。「あの時は若かった」

 

幸島は探偵助手というものに理想を持っていた。

美人で知的な秘書、あるいは医術の心得があることだ。

ある日、大きな仕事を終え、懐が豊かになったとき、助手を雇おうと考えた。

たしかにあの時は気がおおきくなっていたのだと思う(酒も入っていたし)

その小娘がリクルートルックで現れた時にはびっくりした。

その経歴を見たとき「理想の助手」だと思ったものだ。

容姿もまずまず、リクルートルックが着ていて清楚にも見えた。

そして医者の娘でもある!即日採用を決めたものだ。

・・・探偵たるものがうかつだったと今でも思う。

 

・・・・ギュ〜ン!!ギギギッ、ガシャン、カチャカチャ・・・

「おはよ〜!お〜ちゃん、げんき〜?」


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