ここでは数々の難事件を解決した記録を収めています

事件簿066:戦国大名発売イベント戦記

5月10日、秋葉原でSUNSET GAME社のシミュレーションゲーム「戦国大名」の発売イベントがある。

この「戦国大名」・・もとは翔企画が出した名作シミュレーションのリメイク版であり、1人〜8人までのプレイが可能という幅の広い傑作ゲームである。

さて、イベント参加者には追加の部将チット100人分がプレゼントされるということもあり、なんとか都合をつけて参加。

しかし「なんとか都合をつけて参加」なので、午後4時には帰らないといけない状況であり、ゲームには参加できないな・・・と諦めていた。

同行したN本さんが、気をつかってくれ主催者に終了時間の確認をしてくれたところ、なんと実際にゲームを行うのは前半と後半に分け、前半は3時半には終える予定とのことである。

しかも・・イベント会場には白髪の老人。

その姿を見て参加を決意する。

白髭の老人・・・つまり、日本シミュレーション界の最高峰・・鈴木銀一郎先生である。

ゲームの前に鈴木先生のサイン会となる。一番目に並び、戦国大名の箱にサインを貰う

必勝の方程式という二カ条からなるサインだ。

 

そして戦国大名のイベント開始。

鈴木先生の卓を希望し、なんとか入ることができた。

一緒に来たN本さんも参加できている。

 

選択されたシナリオは五人でやるの「群雄割拠」。

織田信長、朝倉義景、武田信玄、上杉謙信、北条氏康を担当するシナリオで、使用するエリアは西は若狭−近江−伊勢のライン。東は越後−上野ー武蔵ー下総のラインである。

ちなみにこのエリア全域の国力合計は222点。

5人で均等に割ったら国力44といったところ・・・つまり、国力40はとる計算で動かないと話にならないという訳である。

同行したN本さんは織田、鈴木先生は朝倉、私は武田である。

武田は有力な武将を多く抱えているという有利な面もあるものの、すぐ伸びる場所がなくなるという弱点を持っている。

最低ラインの甲斐、信濃、駿河、遠江を押さえても国力30しか確保できないのである。

ちなみに、織田が進出しやすい尾張・美濃・伊勢の国力合計は44である。

 

1年目

しかし、遠江には初期配置の段階で織田が進出してきた。

これは織田が武田とやる気マンマンということだろうと判断。

北条とは甲斐−武蔵のラインで不可侵同盟を結び、織田戦に突入しようと考える。

しかし、北条がなにか不可侵同盟に渋る様子を見せ、こちらの譲歩提案に乗ってくれない。

どうやら織田と組み、武田を挟撃する気のようだ。

幸い、上杉と争奪戦になるかと心配していた北信濃は上杉が譲歩してくれたので確保ができた。

史実とは異なり、上杉とは良い同盟関係が締結できそうである。

 

2年目

全面戦争も辞さない覚悟で、織田の支配地である遠江に侵攻する。

これは、北条が伊豆・相模・武蔵の国内統一に時間がかかると判断。国内を完全に統一する前に織田から遠江を奪い、ある程度の国力を確保するための乾坤一擲の賭けであった。

しかし、織田の方がサイコロ運が悪く、根拠地の尾張統一が難しい状況に陥ってしまう。

織田はあっさりと遠江放棄を宣言。

このまま織田制圧に向かうつもりで、北条に不可侵条約を結んでくれるよう交渉を続けるも、北条の態度は煮え切れない。

 

3年目

織田のサイコロ運がさらに悪い。本来であれば、この時点で勢力下に組み込んでいなければならない尾張(国力14)すら支配できていない状況である。

北条も武蔵で国力を稼いでいるものの、決して国内はまとまっていない。

この時、武田・北条ともに国力20前後であり、北条から武蔵を奪うか、北条の勢力圏外にしてしまえば、北条は一気にガタ落ちするのに気づく。

背後の織田は対外戦争をする余裕がないのを見越し、対北条戦争に切り換えて武蔵攻めに移る。

北条の反撃により、武田信玄が討ち取られるというハプニングが起きたものの、北条の反攻はそこまで、武田は被害を最小限にくい止め、武蔵を奪い、そして北条氏康を討ち取れる状況に追い込んだ(北条氏康が兵力10だけもち、武田勢力圏内の甲斐に止まっている状況。ちなみに燐国はすべて武田領地であり、武蔵に大名の武田勝頼の兵力20、駿河に部将の羽柴秀吉(※部将の引きが良く、只でさえ粒揃いの武田家臣団に羽柴秀吉が加わっているのです。)の兵力10が存在という状況。)。

 

4年目

気づくと国内を固めるのに必死で余裕のない織田を尻目に朝倉が巨大化している。

既に伊勢・近江・越前・若狭を制し、国力52。尾張にも巨大な城をたて尾張制覇も目前である。

織田の勢力圏は三河だけで止める力もなく、上杉も能登制圧に苦慮しており朝倉を止める余裕はない状況。

仕方なしに北条の完全撃破は諦め、北条に対して和睦を提案。

北条の唯一の領土である相模・伊豆(国力8)と、こちらが奪った武蔵(国力16)を交換することで話がつく。

ちなみに残る大国である美濃(国力14)は、中立勢力が大きく、朝倉、織田、上杉の三者が牽制している。

 

5年目

領土の交換の後に全軍をあげて朝倉の伊勢(国力16)攻めに移る。

今年、朝倉が尾張を奪っても、プラスマイナス0になる筈である。

また上杉も美濃を攻め、両者で朝倉押さえにはしる。

これで朝倉はガクリと国力をおとし国力45になる。

織田は三河のみの国力8、北条は武蔵のみの国力16。

ちなみに下総(国力10)を確認しようと北条が調略したところ、サイコロ目が走り、上杉に味方する大勢力が発生する。(これが予定外のこと)

上杉はこの棚ぼたの下総確保がきき国力55。

こっちは国力54。

2位に甘んじることとなった。

 

てな感じです。

そこでタイムオーバー。ゲーム終了となりました。

正直言って、ダイス運もあり、鈴木先生の朝倉と、私の武田、上杉の3強の争いという感じです。

ちなみに鈴木先生マークはなかったです。

「おこんないでね」で書いてあったのですが、鈴木先生は存在感を消すのがうまい・・・気づくと国力が伸びているという感じです。

逆に悪目立ちしてたのが私。織田と遠江争奪戦をするわ、北条と全面戦争をするわ、最後は朝倉と伊勢争奪戦をやるわ・・・で。

ただ、かなり引っかき回して、しかも2位でしたので充分楽しめましたわ。

<文・オビケン>
























国士無双になりたければ、
一度勝った相手とは戦わないことだ。

平成15年 5月20日



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