●前置き● 「目覚めよ」 ハッと目が覚める、寝汗で少し気持ちが悪い。 時間を見る、まだ午前4時を過ぎない。 グラールは喉の乾きを覚え水を飲もうとキッチンに向かう。 確か目のない人が立っていた、なぜかあがらえない気持ちだった。 夢の中の出来事を再構築する、生々しいでも肝心の記憶があやふやだ。 水道の蛇口を回す、勢い良く蛇口が吹き飛ぶ。 昨日の自分とは違うすさまじい力だ、次々とわき上がる。 コントロール不能な程。 「目覚めよ」目のない人はそう自分に言ったのだ。 世界の敵、決定
キースは重圧を感じていた。 皇帝自らに渡した言葉を反芻すると、自分の手には余る思いをする。 聞かなければ良かった、なぜ私なのですか、と。 「グラール・グインは純血の騎士だ。もちろんその能力は封印してあるがね。 困ったことにただの純血の騎士ではないのだよ。 冷凍保存してあった精子にて産まれた人工的な純血の騎士なのだ。 700体の実験もわずか一例の成功しかならんかったがね。 科学の戯れが彼の親なのだ。 私は今後悔している、このような事をやるのではなかったと。 これを各国が知ればどうなると思うかね? 二度と成功しないであろうこの事例に何万の犠牲者を出しても手に入れようとするだろう。 あやつの存在は世に不穏を導き出す存在だ。 哀れ、悲しき存在、マシンチャイルド。 この情報を知っているのは首脳陣でも朕を含め数人しかおらん。 どうか、見守ってやってほしい。 純血であることを自覚させぬよう。 サイレンの持ち出しは許可する、任意に使いこなせ。 朕に出来ることはこれだけじゃ」 ファテマにすら明かせぬこの秘密を終生護らねばなるまい。 確かに自分がきっかけで竜巻傭兵団に入団したのは間違いないのだから。
ここらへんになるとプレイヤー8人という大変な数になります。
戦闘を解決するだけで、大変です。
そこで私は妙案を思いつきます。
そうですプレイヤー同士を戦闘させればいいのです。
>拝啓:グラール様
>拝啓:キース様
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